ここ最近の職場で、また新しい“改革”が始まった。
発起人は、もちろんポン(社長)。
もともとポンは、備品の購入やちょっとした買い出しを自分でやるタイプだった。
それ自体は別に悪くない。
ところが最近になって、なぜかこう言い出した。
「商品の発注にも、俺が目を通したい」
理由はこうだ。
「4時半までの注文が翌日配達になるなら、
3時までに確認すれば、もっと効率的だろ?」
……効率的なのは、どこだろう。
最初は、みんな真面目だった
改革スタート当初、イラ神は一応ちゃんと付き合っていた。
「これ、A社の商品で合ってます?」
「この単価、前より上がってません?」
ポンからの質問が、毎日のように飛んでくる。
当然、イラ神の仕事は倍増。
そして比例するように、八つ当たりも倍増。
主な被害者:ミスリーダー。
見て見ぬふり担当:軍曹。
うなずき係:ぶりっ子ママ。
それでもポンの“改革ごっこ”は続いた。
誰も見ない3時の発注
問題はここから。
3時過ぎに上がってくる発注は、当然のようにスルーされる。
「3時以降のは、明日確認するから」
と言うが、だいたい忘れる。
なので現場は考えた。
「どうせ見ないなら……」
みんな、あえて3時過ぎに発注を上げる。
そして慌てて4時半までに完了させる。
まさかの“逆時短革命”。
そして事件は起きた
ある日。
ポンが「確認したはず」の発注が、届かない。
現場、大混乱。
イラ神の「は???」がフロアに響く。
ぶりっ子ママは、
「え〜やだ〜、私だったら泣いちゃう〜」と的外れな一言。
軍曹は、
「泣く暇あったら動け」と一喝。
結局、全員でフォロー。
午前中、完全に消滅。
懲りない男
これでさすがに懲りたかと思いきや。
ポン、翌週も忘れる。
しかも今回は三連休直前。
誰も、笑えない。
取引先に謝罪電話。
納期ズレ。
イラ神のこめかみがピクピク。
ミスリーダーが声を上げる。
「ポンがやるって言ったから、任せてたのに!」
返ってきた言葉。
「責任者は、お前らだからな」
一同、虚無。
改善ではなく、進化した地獄
それでも、やめないポン。
反省の代わりに出てきた次の指示がこれ。
「毎日、4時前に俺に確認の連絡を入れてくれ」
……それ、誰の仕事?
結果。
全員の残業が、地味に増えた。
業務改善の名のもとに、
ミスは倍。仕事も倍。
人件費をかけずに負担だけ増やす。
これぞ、ポン式経営。
まとめ
改善って、
やる気のある人がやるから「改善」になる。
やる気のない人がやると、
それは「改悪」になる。
この違い、
どこかの経営教科書に大きく書いておいてほしい。

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