今日も朝から、職場の空気がざわついている。
原因はもちろん、あのパーマがくるんくるんの男――くるりん。
昨日は電話線。
今日は「発注ルール」。
この会社、回線だけじゃなく地雷も常時接続中である。
☎️ 第一幕:くるりん理論、再び
業者への連絡は、必ず中間の取引先を通す。
誰でも知っている、超・基本ルール。
……ただし、くるりんを除く。
くるりん:
「いや、でも直接話したほうが早いじゃないっすか?」
全員:
(出た)
くるりん:
「ていうか、中間の人って必要っす?
最終的にやるの、向こうですよね?」
ぶりっ子ママが、静かに眉をひそめる。
ぶりっ子ママ:
「……また始まったわ」
チェック閻魔が、書類から目を離さずに言う。
閻魔:
「それやると、契約違反になりますけど」
でも、くるりんは止まらない。
くるりん:
「えー、でも前回も直接いったら
“助かりました〜!”って言われましたし!」
ドジリーナが小声でつぶやく。
どじりーな:
「……それ、多分、皮肉じゃ……」
届かない。
くるりん理論は、Wi-Fiより強い。
⚡ 第二幕:止めても止まらない人
そこへ、額を押さえながらイラ神が登場。
イラ神:
「おいくるりん、勝手に動くな!契約書読め!」
くるりん:
「読んでますよ!
“相互理解を前提に進めること”って書いてました!」
イラ神:
「……その“相互”に、お前入ってねぇから!」
なぜか軍曹がうなずく。
軍曹:
「でも現場感覚も大事だ。俺は分かるぞ、くるりん」
全員の視線が軍曹に集まる。
閻魔:
「“現場感覚”って言葉、最近一番誤用されてる説ありますね」
📞 第三幕:聞くだけが一番危ない
全員が止める中、くるりんはおもむろにスマホを取り出した。
くるりん:
「まぁまぁ、聞くだけなんで!
聞くだけ!」
イラ神:
「聞くだけが一番危ないんだよ!!」
しかし、時すでに遅し。
くるりん:
「もしもし〜、例の件なんですけど〜」
ドジリーナが顔を覆う。
どじりーな:
「……また回線、つながっちゃった……」
閻魔:
「今回は録音しときましょ」
軍曹:
「まぁ、やってみないと分からん」
ぶりっ子ママが、呆れたように一言。
ぶりっ子ママ:
「……全員、コンプラ研修もう一回ね」
🧩 終幕:断線するのは回線か、意思疎通か
イラ神が、ついに机をドンと叩く。
イラ神:
「くるりん!もういい!この件は俺が対応する!」
くるりん、ぽかん。
くるりん:
「え、なんでっすか?
俺、うまくやってましたよ?」
一同、沈黙。
そしてドジリーナが、静かに言った。
どじりーな:
「……前に電話線抜かれた時から、
くるりんさんの意思疎通回路も抜けちゃったのかも」
ぶりっ子ママが肩をすくめる。
ぶりっ子ママ:
「再接続の予定、なさそうね」
イラ神が天井を見上げて、ぼそっと。
イラ神:
「……頼むから誰か、Wi-Fi経由で教育してくれ」
今日も職場は平和。
ただし、くるりんの通信だけは圏外のまま。

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