ため息波動、印刷機を止める

職場と仕事

ため息と印刷機は連動するらしい

今日は朝から、印刷機がうなっている。

新商品の資料を大量に刷っているのだが、
なぜか途中で止まる。止まる。止まる。

原因不明。
オフィスの空気はじわじわピリつき始めていた。

そのとき、くるりんが静かに言った。

「……これ、だれかさんの朝からの“ため息”のせいだな」

——また始まった。

ため息理論、発動

みんなが一斉に顔を上げる。

ぶりっ子ママが、眉をピクッと動かした。

「は? ため息?」

くるりんは真顔で続ける。

「朝からさ、“はぁ〜”って空気重くなってたでしょ。
機械って、そういうの影響受けるんだよ」

ぶりっ子ママ、即反撃。

「言っとくけど、私がため息つくのは“人間のせい”だからね。
機械のせいじゃないの。わかる?」

チェック閻魔が、コーヒーを吹きそうになりながら冷静に返す。

「じゃあ、くるりんさんの“いい空気”で再起動してもらいましょうか」

くるりん、なぜか儀式に入る

「おう、見てろ!」

くるりん、印刷機の前で両手を広げる。

「気持ち切り替えて!いけぇぇぇぇぇ!」

……ガガガガッ。

紙詰まり。

イラ神、無言で紙を引き抜く。

「……それより設定確認しろ」

原因はめちゃくちゃ現実的

そのあと、あっさり原因が判明した。

ただの用紙設定ミス。
サイズが合ってなかっただけ。

しかし、くるりんはまだ納得していない。

「いや、でもさ。
こういうミスが起きる空気だったんだよ」

ぶりっ子ママ、深いため息をひとつ。

「……もう“空気のせい”は禁止にしてくれない?」

負の連鎖は続く

そこに軍曹が乱入。

「気合で動かせばいいだろ!」
そう言って、印刷ボタンを連打。

ガガガガガガッ。

——印刷機、完全停止。

ぶりっ子ママ、こめかみを押さえて小声で。

「……これが“負の連鎖”ってやつね」

ドジリーナが震えながらつぶやく。

「くるりんさん……この前電話線抜かれてから、
意思疎通まで抜けちゃったんじゃ……」

奇跡は静かに起きる

静まり返るオフィス。

その瞬間、印刷機が「ウィーン」と動き出した。

くるりん、即ドヤ顔。

「ほら!空気変わった!」

——違う。

めずらしくイラ神が、黙って設定を直しただけだ。

ため息より、設定確認

この職場では、
トラブルの原因がすぐ「気分」や「空気」に飛びがち。

でも結局、誰かが黙って直してくれる。

それを奇跡と呼ぶか、
単なるイラ神の忍耐と呼ぶかは——

今日もため息次第である。

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